ハイク&野外着陸セミナー&花見&懇親会

 バーズの皆様は健康志向の方がたくさんいらして、アエロタクト社の扇澤さんのご協力をいただきながらハイク&フライ用の超軽量機材イエティセットを各自担いでサーマルがない時間にハイク&フライし、サーマルが出たらソアリングして遠くに設定した目標に野外着陸するという盛りだくさんのイベントを、この4月15日(土)16日(日)で開催いたしました。 バーズのみならず中部方面からもご参加もありセミナーとハイクを合わせて20名以上の方がご参加くださいました。

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 初日、天気予報では強風に雨と、パラグライダーで飛ぶということを考えないほうがいいお天気でした。そんなお天気でしたがバーズの健康志向の皆様と扇澤さんとで7名で7時登山開始!8時頃には野外着陸のセミナーの皆さんも集まっていただき、車でテイクオフ場に向かいました。登山の方たちはすでに登頂されていました。

強風と黒い空・・・。すぐそこに雨雲が接近しているようです。エリアの説明をさせていただき、七谷川沿いの桜の名所をご案内。見事な桜はバーズに10年以上通っておられる方にも喜んでいただけました。

 雨も気になるところなので花見もほどほどにして、パラパークに戻り野外着陸室内講習を行い、そしてランチタイム。すると天気がどんどん好転して、さらには風も穏やかになっているではありませんか!?

 テイクオフ場に上がるとソアリングができそうな感じなので、ゴールを2か所決めて空中でどちらか一つへ野外着陸するという目標を設定。

 一番手にテイクオフしたのはいつも調子のいい、知る限り日本一の飛びたがり屋さんODY。渋いながらもソアリングできそうです。ほぼ全員が空中で待機しゴール地を保津川河川敷に決定!しかし、強かったサーマルが弱くなり、グループは二つに別れました。扇澤さん監督のもとN村さんを筆頭にゴール方面を目指すグループは牛松山を越えた後は吸い上げの影響を受け余裕で保津川河川敷に到着されました。Nさん、Aさん、ODYそして扇澤さんの4名がゴールでした。

 一方、パラパークに残ったグループとリフライトグループは、黒い雲の接近でランディングの判断。「もう少し飛ひつづけたい」という方たちはどんどんに上昇するコンディションに遭遇。楽々で上昇♪どこへ行っても上昇♪ しかし、これがいわゆる地獄の前の天国の状態で、すでに降りているメンバーからの冷静な「降りたほうがいいよ」の声でようやく降下手段を施すのですが、なかなか降りれないという状態になってしまいました。どんどん黒い雲が近づきみるみると状況が変化していきます。風が強くなり、近くで稲妻が光り、雷鳴も聞こえてきます。降ろし始めてから30分もかかってようやく全員無事ランディング。降りるべきという指示で降りた人たちは「濡れなくてに良かった」程度にしか考えておられなかったかもしれませんが、十数分後、直径2センチ近くはあろうかと思われる雹が降ってきました。屋根に打ち付けるすさまじい音にチャムもしっぽを巻いていました。まさにパチンコ玉が空から降ってくる感じで、ヘルメットをしていなかったらけがをしてしまいます。「パラグライダーの生地も破けるかも・・・」「もしこの時に飛んでいたら・・・」この実体験をされた皆さんは本当の自然の驚異をお感じになられたことだと思います。フランス人のTさんにも、言葉で説明するよりもはるかに説得力のある現象を目の当たりにしていただけ、いい経験になったかと思います。

 フライト後は懇親会。準備のためにお越しくださったNさんYちゃんの大活躍もあって、時間通り懇親会がスタートできました。

セミナーあり、面白スピーチあり、踊りありの楽しい懇親会。

明日はハイク&フライができそうということで、早めに就寝となりました。

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 二日目 濃い霧が発生。7時のハイクの時間はどんよりしていたのですが、元気なH川親子も一緒でとても楽しい登山となりました。テイクオフ場に到着すると、眼下には亀岡名物の雲海が広がっていました。

扇澤さんとODYが雲海が晴れたらすぐに飛ぼうとスタンバイ。チャンスを逃さずフライトされ、素晴らしいフライトに大興奮でした。

 11時頃よりサーマルが出はじめセミナーフライト開始。きつく激しいサーマルと尾根よりも低くなると容赦ないシンクとで空中待機がむつかしいコンディションでした。次々と低くなって降りてしまう方が続出する中、FさんとTさんは1300mの高度をキープし牛松山を通過し、保津川河川敷へ野外着陸大成功でした。おめでとうございます!

 渋いコンディションが続いたのですが、やっとの思いで上がり始めたところで北西方向から黒い雲が接近しているのが見えました。地上にいるメンバーが雨雲レーダーで確認したところ、篠山付近で雨が降っており、その雨雲が亀岡までやってきそうな予想となっています。昨日のこともあったので安全最優先で皆さんランディングされました。

 その後、黒い雲は消滅し雨雲レーダーでも雨はなくなっていたので、フライト再開となりました。テイクオフ場につくときれいな青空が広がっていました。しかし、風は無風。この風の状態から判断が二つに割れました。「このまま風がフォローになって飛べなくなるかもしれないので今のうちに飛んでおこう」という判断と、「アーベントが吹く前の前兆かもしれないからしっかり観察してから飛ぼう」という判断です。前者の方たちは穏やかなフライダウンとなりました。後者の方は、いい風が吹き出して、パラパーク名物の極上アーベントでフライトができました。アーベントで飛んだ方は広範囲に続く上昇帯を利用したフライトを日が沈むまで堪能されました。

 ハイク&フライに野外着陸と盛りだくさんの今回のイベント。本当に皆さんお疲れ様でした。無事に終了できたのも皆様の安全に対する高い意識のおかげだと思います。また、イベントに当たりアエロタクト社の扇澤さん、懇親会やドライバーなどでご協力いただきました皆様のおかげでもあります。ほんとうに皆様のご協力に感謝しております。ありがとうございました。

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野外着陸セミナー補足

 本来であれば全員に野外着陸を経験していただきたかったのですが、今回のセミナーでは残念ながら約半分の方が野外着陸は出来ませんでした。しかし、雹が降ってくるという自然の脅威、気象の変化のスピードを実感でき、野外着陸の決断をしなければならないような境地を経験できた非常に内容の濃いセミナーとなったことと思います。

 「野外着陸」というセミナー名ではありますが、本来の目的は野外に着陸するということをこの世に広めることではありません。パラグライダーが亀岡市、南丹市という社会から認められているのは、パラグライダーは定められた場所に降りることができる、他人に迷惑をかけないスポーツだからです。メインランディング場以外に降りるということは、他人様の土地へ勝手に降りているということになります。他人様の土地である以上、たとえ安全が理由であっても定められた場所以外には降りてはいけないのです。

 大多数の農家の皆様からは「安全最優先ならば」とご協力いただいていますが、決して野外に着陸するということが当たり前のようにならないようお願いします。安全上仕方なく他人様の土地に降りてしまった時には「勝手に降りてしまって申し訳ない」という謝罪の気持ちと、「安全に降りるために使用させていただき助かった」という感謝の気持ちで行動していただきますようお願いいたします。

 空を飛んでいる我々には安全に降りることが大前提になっているスカイスポーツにおいて、時には野外着陸という手段を取らなければならないときもあり、その時に今回のセミナーでお伝えしたことがお役に立てれば幸いだと思います。

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